24: 癒されたい名無しさん 2008/05/07(水) 22:47:15 ID:IQT3NJKe
幼い頃に父が亡くなり、母は再婚もせずに俺を育ててくれた。学もなく、技術もなかった
母は、個人商店の手伝いみたいな仕事で生計を立てていた。


それでも当時住んでいた土地は、
まだ人情が残っていたので、何とか母子二人で質素に暮らしていけた。

娯楽をする余裕なんてなく、日曜日は母の手作りの弁当を持って、近所の河原とかに
遊びに行っていた。給料をもらった次の日曜日には、クリームパンとコーラを買ってくれた。

ある日、母が勤め先からプロ野球のチケットを2枚もらってきた。俺は生まれて初めての
プロ野球観戦に興奮し、母はいつもより少しだけ豪華な弁当を作ってくれた。

野球場に着き、チケットを見せて入ろうとすると、係員に止められた。母がもらったのは
招待券ではなく優待券だった。チケット売り場で一人1000円ずつ払ってチケットを買わ
なければいけないと言われ、帰りの電車賃くらいしか持っていなかった俺たちは、外の
ベンチで弁当を食べて帰った。電車の中で無言の母に「楽しかったよ」と言ったら、
母は「母ちゃん、バカでごめんね」と言って涙を少しこぼした。

俺は母につらい思いをさせた貧乏と無学がとことん嫌になって、一生懸命に勉強した。
新聞奨学生として大学まで進み、いっぱしの社会人になった。結婚もして、母に孫を見せて
やることもできた。

そんな母が去年の暮れに亡くなった。死ぬ前に一度だけ目を覚まし、思い出したように
「野球、ごめんね」と言った。俺は「楽しかったよ」と言おうとしたが、最後まで声にならなかった。
72: 癒されたい名無しさん 2008/07/30(水) 00:11:42 ID:zAfOPp9a
>>24

ありがとう!
とってもいい話だ!

30: 癒されたい名無しさん 2008/05/23(金) 19:49:09 ID:g2c5B/AC
>>24

俺の母は、「サッカー靴、買えなくてゴメン」だった。
急に思い出したように言い出した。
俺は、「結果的にバスケできて良かった」と言ったが、
それでも月日が経つと、急に思い出したように言った。

母親の、子供に対する愛情の質は、俺の、母親に対する愛情
の質を、遥かに上回るってか深いわ。

82: 癒されたい名無しさん 2008/08/27(水) 23:56:43 ID:2qTE/pOH
>>24

ふざけんなバカ
電車ん中でずっと上向いちゃって変な奴に思われたじゃねーか!氏ね

73: 癒されたい名無しさん 2008/08/04(月) 00:46:07 ID:X56OPCoJ
やばい涙腺が…

88: 癒されたい名無しさん 2008/09/01(月) 02:14:51 ID:DXSIgNnC
ズルイな
>>24
は…

85: 癒されたい名無しさん 2008/08/28(木) 21:44:12 ID:m5+vWP0S
>>24

いい話だ。


引用元: ・母の泣ける話ください




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