703: 名無しさん@おーぷん 2018/04/08(日)22:50:34 ID:nsF
農地改革で落ちぶれた母方実家の話
よくある話なんだろうけど
曾祖父は村一番の地主だった
地主といえば裕福なイメージだけどそれは農業だけでやっていける豊かな村の話
曾祖父の住んでいた村(埼玉北部)は険しい山奥の痩せた土地で
農作物はとれず養蚕で食べていた



養蚕が主産業の村は大抵貧しい。農作物がろくすっぽ採れないのに子だくさん家庭が多く
物価が上がるか、生糸の買い取り値段が下がると多くの世帯が破産寸前に
村の名士としては助けないわけにいかず借金の肩代わりしてあげたり
村の子供に雑用頼んで御駄賃払ってあげたり持ち出しばかりだったそうだ
特に貧しい村人を小作人として雇い給料を払ったり
本当は小作人を何人も雇う余裕なんてなかったのに

704: 名無しさん@おーぷん 2018/04/08(日)23:02:37 ID:nsF
太平洋戦争が終結すると農地改革が実施され
困窮している村人を小作人として雇い入れ大部分の畑を耕させていた曾祖父はほとんどの土地を失い村一番の貧乏に
転落した曾祖父一家を見た村人達は掌を返して嘲笑い始めた。
借金を肩代わりした曾祖父の手をとってこのご恩は一生忘れませんと泣いた村人も
養蚕よりずっと割のいい給料で雇ってくれてありがとうございますと頭を下げていた村人も
世話になったことなんかすっかり忘れて曾祖父夫婦をガン無視、聞えよがしに馬鹿にする
祖母の漫画や人形を借りて祖母のお下がりのブラウスを貰い受け
祖母と仲の良いことを誇っていた級友達はみすぼらしくなった祖母を馬鹿にしてばい菌扱い
嫁に行くまで村中から苛め抜かれた祖母はすっかり人間不信になってしまった。
学校の歴史の授業で小作人は地主から搾取されている可哀想な存在で
農地改革は不公正を正す改革だったと教えられ
祖母と聞かされた話とあまりに違って驚いてしまった

引用元: ・何を書いても構いませんので@生活板59





1001: 以下、おすすめ記事をお送りします: 2018年04月11日 21:49 ID:okusamakijyo