hair_skinhead
586: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2015/02/25(水) 21:57:45.95 ID:lVSEqorx.net
何年か前、私はスキンヘッドに憧れていたが、女なので簡単に剃り上げるわけにも行かず 悶々としていた。
ふと、小学校の頃、ちぎった新聞を水溶き糊にひたし、風船に貼って、張子を作ったのを思い出した。
 
これでカツラが作れるのではないか、と急にワクワクした私は、善は急げとばかりに文房具屋で糊と風船と半紙(新聞の後、半紙で表面を仕上げる)と絵具を買った。鏡を見ながら頭と同じくらいの大きさまで風船を膨らまし、ちぎった新聞をペタリペタリと風船に貼った。
 
一層目ではまだまだだった風船カツラが、層を重ねるごとに本格的になり、しっかりとしてある程度の加工に耐えられるレベルになった頃、いよいよだな、と半紙を貼って仕上げに入った。ここまでに半月かかった。
 
十分乾燥させ、頭の形を想定しながら張子をカットし、絵具で自分の肌の色を観察しながら色を作り、最後にニスを塗ってテカテカにした。完成品をかぶってみたら、多少いびつなでこぼこはあるものの、かなり本気くさいスキンヘッドが鏡の向こうからこちらを見ていた。
あんまりうれしくて、写真を何枚も撮り、カツラも捨てるのが惜しくて大事に取っておいた。

結婚して5年。子供が忘れたはずのカツラをかぶっていた。ぶかぶかだった。
慌てて自分の部屋へ行くと、
夫がカツラの内部に保管していた写真を見て爆笑していた。
その光景を目の当たりにした私は、そのまま家を飛び出して3時間ほど近所の河原を放浪。その後血相を変えた父親に発見され、家に連れ戻された。

玄関でくしゃくしゃな泣き顔の夫が「ごめん、本当にごめん」と謝っていて、蒼白な顔の私の両親が「何があったかしらんが、とにかく話し合いなさい」と言った。

カツラにまつわる過去の全てが恥ずかしくて飛び出したのに、さらに大事に発展してて全ての事情を説明するのも、その場に存在するのも恥ずかしくて死にそうだった。

続き