kaizoku_takarabako
3323: 名無しの鬼女さん 2020年07月14日 17:56
祖父は骨董マニアで金があれば骨董品を買い漁っていた。欲しいものがあったら祖母の嫁入り道具だった貴金属すら売って買い込むバカ爺だった。
家の敷地内にでかい蔵を建ててそこに骨董品をしまい込み、祖母も父兄妹も蔵の中には絶対入れなかったそうだ。
父も叔父達も爺に似たのか欲の塊で、いつかあの骨董品を手に入れてやると思っていた。

しかし祖父がシんだ時、蔵の鍵がどこ探しても見つからず。しかも特殊な鍵だったそうでプロの鍵開け業者もお手上げだったそうだ。中身を出すには重機で扉を引き剥がすしかなかったが、相続人の祖母が「私が生きてる間は蔵を開ける事は絶対許さない。そんな事した奴は相続から外す」と言った。流石に強欲の塊の父達も祖母の意思に反する事は出来ず、ただ祖母のシを待つしかなかった。

父達が蔵の中身に執着してたのは祖母の遺産は蔵の中身しかなかったから。祖母の家は故祖父の本家から借りていた土地で、祖母が亡くなった後は更地にして本家に返還される約束になっていた。

私が高校生の時に祖母が転んで足が不自由になった。父はここは母親に恩を売って有利に~と思ったけど田舎に行くのは嫌だ。そこで私に祖母の世話をさせる事を思いつく。私は無理やり高校を辞めさせられて一人祖母の家に行かされた(母は反対もせず父に迎合)

3324: 名無しの鬼女さん 2020年07月14日 18:21
叔父達には娘がいなかったので、そこまでは考えが及ばなかったらしい。でも嫁達を祖母宅に送り込む訳には行かず(そんな事したら離婚騒動になって慰謝料取られるだろうし)悔しがってたらしい。

田舎での祖母と2人きりの生活はそう辛い事ではなかったのは幸い。祖母は私を労わってくれたし、いろいろ面白い話をして楽しませてくれた。そうでなかったら私は今頃塀の中にいただろうな。

私が移住して数年後に祖母が亡くなった。遺言状には「蔵の中はお前達(父達)が好きに分けろ」と書いてあった。私には小さな古い七宝焼きの小箱が一つ遺されたが、父達は「汚ねえ箱だな。いらんわ」と言って取り上げる事はしなかった。

ここで種明かし。蔵の中の骨董品は皆価値のないガラクタ。鑑識眼が全くない爺は悪質骨董屋のいいカモだったそうだ。祖母はニセモノだと気が付いていたが、指摘すると爺が怒るので黙ってたそうだ。親父達よ、ザマアみろ!。所で重機レンタルって幾ら位するんだろう?。赤字だな。

私は生前の祖母が指示した通りに、小箱を持って弁護士さん(祖母の妹の親族らしい)に会った。箱の中には貸金庫の鍵が一つ。その金庫の中に祖母の通帳と幾つかの貴金属が入っていた。これが私が受け取った祖母の遺産。爺に見つからないよう隠していたそうだ。でも小箱も祖母の母の形見だそうで、爺も流石にそれには手を付けなかったらしい。

私は親とは絶縁し、祖母の遺してくれた金で大学入試の資格取って大学行って就職して今に至る。小箱も大切にしてる。私の唯一の宝物だ。

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みんなの反応


1: 名無しのコメ民
童話のようだ


2: 名無しのコメ民
童話のようだ


3: 名無しのコメ民
コナンにありそうな話


4: 名無しのコメ民
孫娘がずっと手元に置いておける小ぶりの宝物を選んだのかな
祖母の愛を感じる、鍵の隠し方が好きだ


5: 名無しのコメ民
嘘&松


6: 名無しのコメ民
>>5
セブン&アイ


7: 名無しのコメ民
5
男が一杯食わされる話がそんなに気に食わないの?笑


8: 名無しのコメ民
祖母の通帳から金出そうと思ったら、相続手続きせなあかんのよ。
創作者世間知らずすぎるわ。


9: 名無しのコメ民
>8
 本文に「祖母の指示に従って(祖母の親戚にあたる)弁護士をたずねた」とあるから、法律的な手続きはきちんとされたんじゃないかな。
 真っ当な弁護士なら、強欲な身内が来ても「知らぬ存ぜぬ」を貫きそうだしなあ。



1001: 以下、おすすめ記事をお送りします: 2024年10月13日 20:47 ID:okusamakijyo